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採血のみで行える感染症・流産リスク無しの新型出生前診断(NIPT) とは?


今までの日本では主に超音波検査、母体血清マーカー検査、羊水検査などの出生前検査で生まれる前の赤ちゃんの先天性異常を事前に検査していました。
生まれつき異常があることを医学的に先天性異常とよび、生まれてくる赤ちゃん全体の3-5%は何かしら異常を持って生まれてくることがわかっています。
先天性異常があっても大切な命であることは変わりませんし、異常を持った赤ちゃん、子どもを実際に育てていくのはご両親なので、先天性異常とはどういうものなのか理解し、赤ちゃんが生まれてくる前に準備しておくことが重要です。

最近になって、NIPT(新型出生前診断)という方法が開発され、日本でも研究を経て、導入されています。日本では最近開発・導入されたので新型出生前診断とよばれることもあります。

新型出生前診断(NIPT)は、母体の採血のみで行える検査です。お母さんの血液の中に、わずかですが赤ちゃんのDNAが流れているので、そのDNAのかけらを集めて赤ちゃんに特定の先天性異常がないか調べます。NIPTは出生前診断のひとつですが、赤ちゃんの全ての異常がわかるわけではないということを理解しておく必要があります。
この検査の特徴は、妊娠10週以降という妊娠早期に検査ができることや検査の精度が良いことです。
NIPT平石クリニックでは、妊娠10週以降の単胎妊娠、双胎妊娠の方は検査することが可能です。夫婦同伴ではないと受けられない、〇歳以下の方は受けられないといった制限もなく、どなたでも受けることができます

新型出生前診断(NIPT)の対象となる先天性異常は?

NIPT では、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)だけでなく、性染色体異常、全染色体トリソミー、微小欠失症候群の有無も調べることができます
21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)は胎児の染色体疾患の約70%を占めることがわかっています。それぞれの疾患について説明します。

21トリソミー(ダウン症候群)

ヒトの染色体は、通常2本で1セットになっています。医学的には、2本が1本になっても、2本が3本になっても染色体に異常があると考えます。21トリソミー(ダウン症候群)では、21番目の染色体がトリソミーという名前の通り3本になっている状態です。ひとことでダウン症候群といっても、成長や知的発達には個人差があり、合併症の有無もひとりひとり違います。合併症では、心臓や消化器に関するものが多いといわれています。平均寿命は、50-60歳で、社会的な生活を送っている方も多くいます

18トリソミー(エドワーズ症候群)

18番目の染色体が3本になることが原因で起きる異常を、エドワーズ症候群とよびます。女児の割合が多く、約60%を占めます。心臓や消化管、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)など複数の合併症を伴うことがあります。歩行や会話が難しいことが多いですが、笑顔や声で周囲に対して反応することはできます。1年生きることのできる赤ちゃんは約10%といわれています。

13トリソミー(パトー症候群)

13番目の染色体が3本になることが原因で発症するものです。心臓や脳など多くの合併症が起きる可能性があることがわかっています。一般的に、会話をすることは難しいといわれていますが、笑顔や声で周囲に対して反応することはできます。約80%は生後1か月以内に亡くなることが多いといわれています。

新型出生前診断(NIPT)の検査方法と検査時期は?

NIPTは、お母さんの腕から採血をして検査を行います。妊娠10週以降であれば検査をすることができます。

新型出生前診断(NIPT)のリスクと注意点は?

NIPTは採血のみで行えるため、感染症や流産のリスクがありません。
ただし、あくまでもスクリーニング検査ですので、検査結果が陽性でも必ず先天性異常があるかどうかは判断できません。先天性異常を確定するためには、絨毛検査や羊水検査などの染色体検査が追加で必要になります。
また、NIPTで陰性だからといって、NIPTで対象となっている以外の染色体異常を持って生まれる可能性は否定できないことを理解しておく必要があります。

新型出生前診断(NIPT)の検査結果の見方は?

新型出生前診断の検査結果は、陽性か陰性のどちらかになります。まれですが、赤ちゃんのDNA量が不十分だった場合などに判定保留となる可能性があります。陽性の場合には、確定させるために絨毛検査や羊水検査を行うか医師と相談します。陰性の場合には、検査対象である先天性異常の可能性はゼロとはいえませんが、先天性異常は99.9%ないと言えます。

まとめ

新型出生前診断(NIPT)は、採血のみですのでお母さんの体に負担もなく、妊娠早期でも調べることができる最近導入された新しい検査方法です。スクリーニング検査ではあるものの、検査の精度が高いことも特徴です。
結果を確定させるためには羊水検査や絨毛検査などの確定的検査が必要なことを理解しておきましょう。

大切な命と安心な出産のために

当院では、ご希望される妊婦様、ご家族様がNIPT検査内容を理解して受けられる環境をご提供します。
新型出生前診断・NIPTは、お母さまの血液から胎児の3種類の染色体異常を調べることができる、スクリーニング検査です。

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運営者情報
NIPT平石クリニック

院長紹介
(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
いつでも頼りになる医療を、さらに日々進化する医療を常に身近に、皆様にとって、なんでも相談出来るようなクリニックを目指しております。

高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPT(新型出生前診断)の重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。


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