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妊娠9週の胎児と妊婦の特徴は?体に起こる変化と生活のポイント【医師監修】


妊娠9週は、まだ妊娠初期にあたり、妊娠3カ月の2週目となります。妊婦さんには数多くの体調の変化が起こり、人によってはつらい症状を経験するかもしれません。身の回りの方の協力を受けながら、この時期を乗り越えていきましょう。

ここからは、妊娠9週の胎児と妊婦さんの特徴や、妊娠中に意識したいポイントをご紹介します。できる限り快適に過ごすために、ぜひ参考にご一読ください。

妊娠9週の基礎知識

妊娠9週は、妊娠月数で数えると3カ月の2週目であり、妊娠初期にあたります。妊娠9週を迎える妊婦さんが知っておきたい基礎知識をご紹介します。

妊娠9週とは

妊娠9週は、妊娠3カ月の2週目で、妊娠初期にあたる時期です。妊娠週数は0週から「満」でカウントしますが、妊娠月数は1カ月から「数え」でカウントします。したがって、妊娠3カ月とは妊娠8~11週のことです。妊娠9週に達すると、子宮はアボカド(9.5×6cmほど)程度のサイズになります。なお、妊娠10週未満(8週未満とする説もあります)で人間の構造が未熟な段階を「胎芽(たいが)」と呼ぶことがあるため、押さえておきましょう。

妊娠9週の特徴

妊娠9週の胎児(胎芽)は、頭の先からおしりの先までの長さ(頭殿長)が約20~30ミリとなります。妊娠3カ月になるとしだいに顔が丸くなり、パーツが完成してくるのが特徴です。鼻は次第に完成し、耳は外側ができあがるほか、口や顎(あご)が作られて上唇が完成します。首ができて、頭と体が分かれてくるのもこの時期です。手足の指も1本ずつ分かれて、生殖器が発達し始めます。ただし、妊婦健診の超音波検査ではまだ性別の判定は難しいでしょう。エコーで性別がわかり始める目安は、妊娠17週以降が目安となります。

妊娠9週の妊婦に起こる体の変化と症状

妊娠週数が9週に達した妊婦さんに起こる、体の変化や症状をご紹介します。妊娠中の体調には個人差がありますが、異変が見られる場合には医療機関の受診もご検討ください。

妊娠9週の妊婦に起こる体の変化

妊娠9週になると、母体はホルモンの分泌量が増えていきます。子宮が少しずつ大きくなるため、下腹部がやや膨らむように感じられることも。お腹の膨らみがほとんど目立たない段階ですが、妊娠前に身につけていた衣服がしだいにきつくなってくるでしょう。それまで運動で体を動かす機会が多かった方は、この時期から激しい運動を控えるよう心がける必要があります。無理なく取り組める範囲で、安全に体を動かせる運動に切り替えましょう。

妊娠9週の妊婦に起こりやすい症状

妊娠9週の妊婦さんは、頻尿になりやすい傾向にあります。子宮が大きくなり、膀胱が圧迫されるためです。また、体内の血液量が増えて腎機能が高まる影響も受けています。トイレに行く回数が増えますが、水分は十分に補給してください。同じように、腸が子宮に圧迫されたりぜん動運動が低下したりすることで、便秘になりやすい点にも注意が必要です。

妊婦さんによっては、吐き気や嘔吐など、つわりの症状がひどくなることがあります。その反対に、以前よりも強い空腹を感じたり食欲が増したりする方もいらっしゃるようです。さらには食べ物の嗜好が大きく変化するケースも珍しくありません。特定の食品を食べたくなったり、妊娠前に好きだった味や匂いが嫌いになったり、人により症状はさまざまです。

妊娠中でホルモンの分泌量が増えると、おりものの量が増えるケースもあります。場合によっては少量の出血が見られるでしょう。妊娠初期に起こり得る症状のひとつですが、出血の量が多いときは医師に相談したほうが安心です。ご紹介したほかに不安や心配につながる症状があれば、早めに産婦人科の医療機関で診察を受けましょう。

妊娠9週に意識したほうがいいこと

妊娠9週の妊婦さんが日常生活を送るうえで、自分で意識するべきポイントをお伝えしていきます。体調や気分がすぐれないときは、無理をせずにお過ごしください。

つわりがひどくても水分や栄養をとるようにする

つわりの症状がひどくて、なかなか吐き気がおさまらず、この時期につらい思いをする妊婦さんもいらっしゃいます。食べ物を口に入れることすら難しいとき、無理をして食事を摂る必要はありませんが、水分はしっかりと摂りましょう。一度の食事量を減らして、空腹になる前にこまめに食べる方法もあります。工夫して水分と栄養を摂取してください。つわりがひどくてどうしても水分摂取できない時は、医療機関で水分の点滴をしてもらいましょう。

つわりがひどくなる可能性は誰にでもありますが、あまりに症状が重い場合には「妊娠悪阻(にんしんおそ)」が疑われるため、病院で医師にご相談いただくことをおすすめします。妊娠悪阻(にんしんおそ)とは、妊婦さんの体重が減少したり、脱水症状になったりするほどの、ひどいつわりのことです。重い吐き気や嘔吐があるときは我慢をせずに医療機関を受診して、必要な治療を受けましょう。

適度な運動を心がける

妊娠中は過度に激しい運動を控えることが大切です。ただし、妊婦さんは出産へ向けて体力をつける必要があるため、適度に体を動かすのが好ましいでしょう。その際、体重が増えると関節に負担をかけやすくなりますから、跳躍したり急激に転回したりといった動きは避けたほうが安心です。できるだけ関節に負担をかけにくい運動をお選びください。

たとえば、水中で行うエクササイズや、自分のペースで行えるウォーキング、ゆったりとした動きが多いヨガなどは、おすすめの運動の一例です。これまでにスポーツの経験があまりない妊婦さんは、どのような運動を行うべきか迷ったら、担当の先生に相談してみましょう。出産へ向けて楽しみながら体力をつけていくよう心がけてください。

しっかりと休息をとる

妊娠初期には、ホルモンの影響で体が疲れやすくなる傾向にあります。頻尿やつわりなどのさまざまな不快な症状が、結果として疲れにつながる場合もあります。妊婦さんによっては、眠りにくさを感じることもあるでしょう。睡眠不足になると疲労の回復が難しくなりますから、疲れを感じたら定期的に休息をとるように心がけてください。疲労のほかに気分の落ち込みが見られるときは、担当の医師に相談することをおすすめします

妊娠9週の注意点

妊娠9週目に注意したいポイントをお伝えします。妊娠中は周囲の人から協力を受けることが大切です。できるだけ安静に過ごすよう心がけ、様子を見ながらお過ごしください。

必要に応じて妊娠したことを職場に報告する

現在働いている妊婦さんは、上司へ妊娠の報告をするタイミングをお考えください。一般的に、家族以外への妊娠の報告は安定期に入る妊娠16週以降が適しているといわれます。ただし、つわりがひどい場合には職場で周囲の方からの協力が必要となるため、早いタイミングでの報告も検討しましょう。妊娠の報告をすると、会社側で仕事の負担が過度にならないよう調整したり、産休へ向けて準備をしたり、余裕をもって取り組みやすくなります。

上記のように必要があって早めに報告する場合を除いて、妊娠を公表するのは妊娠16週を過ぎてからでも構いません。職場へ妊娠の報告をした妊婦さんは、「母性健康管理指導事項連絡カード」をご活用ください。こちらは、妊婦さんが健康診査を受けたとき必要に応じて配布される、医師からの連絡事項を記載したカードです。「診断書」のように妊娠についての指示事項を事業主へ適切に伝達する目的で使用します。職場に適切な措置を受けるために活用しましょう。

流産のリスクがある

妊娠9週の時期は検診で流産が発覚することがあります。流産とは、妊娠が成立した後、まだ子宮の中でしか生きていけない妊娠22週未満の胎児が、子宮内で心臓が動かなくなったり、子宮外へ出てしまうことです。妊娠22週以降に胎児が子宮外へ出てしまうと「早産」となります。公益社団法人日本産科婦人科学会によれば、医療機関で確認された妊娠のうち約15%が流産となるといわれます。流産は誰にでも起こる可能性があり、それほど珍しいことではないのです。

流産には、妊婦さんに出血や腹痛などの症状がなく胎児の心拍が停止してしまう「稽留(けいりゅう)流産」や、胎嚢(たいのう)とともに胎児が子宮外に出てしまう「不全流産」、「完全流産」などの種類があります。妊娠9週に起こる流産では、胎児異常による流産が多く見られるのが特徴です。流産の原因ははっきりとわからないことが多く、妊婦さんの努力で防ぐのは非常に難しいといえます。あくまで妊娠初期のリスクとして認識しておきましょう。

妊娠初期を快適に過ごすために

妊娠9週は妊娠初期にあたります。子宮が少しずつ大きくなり、妊婦さんの体にも徐々に変化が見られるようになる時期です。人によっては頻尿・便秘・つわりなどの症状が起こります。一般的に、周囲の方への報告は妊娠16週以降に行うのが良いとされていますが、現在働いている方は仕事の都合に合わせて報告を早める対応をしても構いません。

つわりなどの症状がひどい方は、体調に合わせて食事や水分を摂れるよう工夫してみてください。また、出産へ向けて体力をつける目的で、適度に体を動かすのも大切です。担当医と相談のうえで、関節への負担の少ない運動に取り組みましょう。安定期に入るまで無理をせず、身の回りの方の協力を受けながらお過ごしください。

また、妊娠10週以降になれば、胎児の健康状態を確認する「NIPT(新型出生前診断)」を受検できるようになります。出産へ備えるために、できるだけ早い段階での出生前診断を検討されている妊婦さんは、お気軽に平石クリニックへご相談ください。妊娠初期に胎児の健康状態を調べて、妊婦さんやご家族の将来に必要な情報を提供するお手伝いをいたします。

監修者

自治医科大学附属さいたま医療センター
産婦人科

専門・実績

周産期医学、超音波診断学。とくに出生前診断、胎児形態異常。自動胎動カウントによる胎児well-beingの評価。経膣超音波等の自動追従型超音波ボディマーカーの開発。超音波装置の安全に関する研究。

所属学会

日本産科婦人科学会(専門医)、日本超音波医学会(専門医・指導医・代議員)、日本周産期新生児学会(専門医・指導医・評議員)、日本周産期メンタルヘルス学会(評議員)、日本分娩監視研究会(幹事)他


運営者情報
NIPT平石クリニック

院長紹介
(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
いつでも頼りになる医療を、さらに日々進化する医療を常に身近に、皆様にとって、なんでも相談出来るようなクリニックを目指しております。

高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPT(新型出生前診断)の重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。


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