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差し歯のホワイトニングができない理由とは?対処法と併せて解説

差し歯のホワイトニングができない理由とは?対処法と併せて解説

差し歯をホワイトニングで白くすることはできません。

しかし、ホワイトニングをした他の歯の色と差があると、差し歯が目立ってしまい残念な気持ちになりますよね。

なぜ差し歯はホワイトニングで白くならないのか、その原因と対処法についてこの記事で解説していきます。

この記事の監修者

なぜ差し歯はホワイトニングで白くできないのか

それは歯と差し歯の変色の原因が違うことが理由のひとつとして考えられます。

まずはホワイトニングのメカニズムからおさらいしていきましょう。

歯の黄ばみの原因とホワイトニングのメカニズム

ホワイトニングは「天然歯」に対して行われます。

天然歯の黄ばみの原因は歯の表面に付く着色汚れと、歯の内部にある象牙質の色にあります。

象牙質はもともと黄色味を帯びています。

歯の表面のエナメル質は半透明なので、象牙質の色が透けて見えることで歯が黄色く見えています。

この象牙質は年齢と共に分厚くなってくるので、年齢を重ねることにより、より歯が黄ばんで見えるようになっていきます。

ホワイトニングをすると、ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素が、歯そのものの色を決めている色素に反応して漂白していきます。

また、エナメル質の構造をすりガラス状に変化させて光を乱反射させ、象牙質の色を見えにくくすることで歯が白く見えるようにしています。(マスキング効果)

差し歯の着色の原因

差し歯が着色するのも、天然歯と同じく色の濃い飲食物やタバコのヤニなどの着色汚れが原因です。

また、長年の使用により、差し歯の素材そのものの劣化が変色の原因となっている場合もあります。

このようなことから、ホワイトニングをしても差し歯が白くならない理由は、以下の2つであることが考えられます。

  • 人工物である差し歯にはマスキング効果を起こすエナメル質がないこと
  • 素材の劣化に伴う変色では漂白作用のある過酸化水素が反応できる色素がないこと

ホワイトニングできない差し歯を白く見せる3つの方法

器具を持つ女性

差し歯を根本的に白くするには、新しく作り直すしか方法がありません。

しかし費用や時間の問題で、すぐに作り直しを始めることが難しい場合もあります。

新しく作り直す際に注意したいことと合わせて、一時的に差し歯を白く見せる方法をお伝えします。

歯磨き粉やクリーニングを受けて着色を除去する方法

表面に付着した茶渋やタバコのヤニなどの着色なら、クリニックでクリーニングを受けることで落とすことができます。

プロがクリーニングの際に使う歯磨き粉には歯科医院専用のものもあり、差し歯を傷つけることなくキレイに仕上げてくれます。

しかし、あくまでも表面に付着した着色を落とす方法なので、差し歯自体の変色を元に戻すことはできません。

歯のマニキュアで隠す方法

爪のマニキュアのように差し歯の上から専用の薬剤を塗り、差し歯の変色を隠してしまう方法があります。

しかし、欠けたり剥がれてしまうことがあるため長期的に維持できるものではありません。

また、薄く丈夫なものではないので噛み合わせの面や下の前歯に使うことはできません。

歯のマニキュアは基本的に上の前歯にのみ使用するものになります。

結婚式などのイベントで作り直すには時間がないときや、差し歯を白く作り直したときのイメージ作りのためなど、一時的に白く見せたいときにおすすめの方法です。

市販でも手に入れやすい歯のマニキュアですが、意外と扱いが難しく、色ムラができたり、唇や歯ぐきについてしまうことも。

歯のマニキュアはクリニックで行った方がキレイに仕上がりますし、市販のものより長持ちします。

新しく作り直す方法

他の歯と色を合わせて差し歯を新しく作り直す方法です。

もしホワイトニングをすることを考えているなら、ホワイトニングをした後に作り直すことで費用を抑えることができます。

差し歯の素材によって着色の度合いが違うため、新しく作り直す際には差し歯の素材にも注意してみてください。

以下に、差し歯の素材の違いについてまとめました。

保険内で作る差し歯

「プラスチック製のお弁当箱やタッパーにナポリタンなどの色の濃い食べ物を直接入れてしまい、ケチャップの赤い色素が付いてしまったのに洗っても落ちない!」

なんて経験はありませんか?

保険内で作る差し歯の材料は、レジンと呼ばれるプラスチックです。

プラスチックは吸水性があるので、色の濃い飲食物をとることで材料に浸透していき、変色していきます。

また、研磨剤の入った歯磨き粉の使用などにより表面が粗造になるので、着色物質が付着しやすくなります。

保険外で作る差し歯

保険外で作る差し歯の材料にはセラミック(陶器)やジルコニア(人工ダイアモンド)が使われています。

何年も使っているお茶碗がなかなか変色しないように、保険外の差し歯は変色に強く、また、レジンに比べはるかに強度も高いので傷もつきにくく、着色がつくことも稀です。

もし着色したとしても、表面がツルツルしているのでクリニックでクリーニングを受けることで簡単に落とすことができます。

ホワイトニングできない差し歯の着色を防ぐポイント

コーヒー

差し歯はどうしても着色や変色が起きてしまいます。

なるべく着色を防ぐためには天然歯と同じく、歯磨きによる毎日のケアと色の濃い食事やタバコを控えることがポイントです。

色の濃い食事やタバコを控える

ポリフェノールを多く含む食品や着色性の強いビタミン、タバコのヤニは着色しやすくなります。

これらを控えることで着色を防ぐことができます。

【着色を防ぐために気をつけたい食品】

  • 烏龍茶など色の濃いお茶
  • コーヒー、赤ワインなど色の濃い飲み物
  • コーラなど色がついた炭酸飲料
  • ココア、チョコレート
  • カレーなど色の濃い食事
  • 醤油やソースなど色の濃い調味料
  • 緑黄色野菜や果物など食材自体の色が濃いもの

歯磨き粉の選び方に気を付ける

研磨剤が入った歯磨き粉は清掃作用は強いですが、歯や差し歯の表面に細かな傷をつけてしまうことがあります。

歯は再石灰化作用により元に戻ろうとする働きが生じますが、人工物である差し歯にはその機能はありません。

表面が粗造になったところに着色がつきやすくなります。

研磨剤が入っていないジェル状のものや研磨剤が少ないものを選ぶようにしましょう。

しかし研磨剤の入っていない歯磨き粉を使い続けると着色が落ちません。

3日に1度や1週間に1度など、使用回数を制限して使うと良いでしょう。

また、歯や差し歯を傷つけないように、着色や汚れを浮かせて落とすような歯磨き粉も売られています。

うがい薬や漢方などの医薬品にも注意しよう

クロルヘキシジンやポピドンヨードには優れた殺菌消毒作用があるため、よくうがい薬として使われています。

クロルヘキシジン自体は無色透明ですが、唾液など口の中の成分と反応して目に見える着色に変化します。

ポピヨンヨードはヨード自体に濃い色がついているため、頻繁に使うことで歯に着色してしまいます。

これらのうがい薬は使用頻度を減らすことで着色を防ぐことができます。

また、短期間で着色がみられた場合には、飲んでいる医薬品が原因である可能性があります。

差し歯は作り変えることで白くできる!

人工物である差し歯にはホワイトニングの漂白作用が効かないため、差し歯を白くすることができません。

しかし表面の着色を落としたり、歯のマニキュアを使うことで一時的に白く見せることはできます。

差し歯自体を白くするには新しく作り変えるしか方法がありませんが、セラミックやジルコニアにすることで着色しにくい差し歯になります。

ホワイトニング後の白い歯に合わせて差し歯を作り直し、統一感のある口元を目指しましょう。