妊婦の浮腫みの主な原因|解消するためにやるべきことは?


妊娠中に足がパンパンになり、不快に感じたことがないでしょうか。妊娠にともなう体の変化で浮腫みが起こりやすくなるため、日常生活のなかで浮腫み対策を行いましょう。

ここでは、妊婦さんの浮腫の原因や、予防法や対処法をご紹介します。多くのケースでは、妊婦さんに起こる浮腫みは生理的なもので、ほとんど心配はないと考えられます。ただし、なかには病気が原因で起こる浮腫みもあるためご注意ください

妊婦は浮腫みやすい?

妊娠中に浮腫みを感じる妊婦さんもいます。まずは、浮腫みとはどんな状態を指すのか、基礎知識をお伝えします。手足などに浮腫みを感じる妊婦さんはご一読ください。

そもそも浮腫みとは

浮腫みとは、血液中の水分が血管の外へしみ出し、細胞の外にたまっている状態のことです。「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれることもあります。通常、人間の体内では細胞内と細胞外の水分のバランスが保たれていますが、細胞外の水分が多くなるのが浮腫みです。浮腫みが起こると、靴下の跡が残ってなかなか消えなかったり、皮膚を指で押した跡がなかなか戻らなかったりする症状が見られます。一般的に浮腫みの主な原因として挙げられるのは、長時間同じ姿勢でいることが多い立ち仕事やデスクワーク、水分や塩分の摂りすぎなどです。また、運動不足や肥満傾向にある方は浮腫みやすいといわれるためお気をつけください。

多くの妊婦が浮腫みを経験する

妊娠中の浮腫みは、多くの妊婦さんが経験するといわれています。特に臨月の頃は浮腫みが起こりやすくなりますが、ほとんどの場合は出産後に自然と解消されるようです。妊婦さんの浮腫みの多くは、妊娠に伴う体の変化によって起こることがあります。日常生活に支障がない程度であれば、それほど心配はないと考えられます。ただし、まれに妊娠中の病気が原因で起こる浮腫みもあるため、ご自身の体に異変がないか注意しておきましょう。

妊婦の浮腫みの主な原因

妊婦さんの浮腫みはどのような原因で起こることが多いのでしょうか。多くの妊婦さんが経験するといわれる浮腫みの主な原因と考えられるものをご紹介します。

妊娠に伴う体の変化

妊婦さんの浮腫みは、妊娠に伴うホルモンバランスの変化で起こることがあります。女性ホルモンには、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があります。これらの女性ホルモンのバランスの変化に伴い月経周期があり、20~40日周期で心身の調子が変化しているのが特徴です。月経周期のなかでも、排卵から月経までの間はプロゲステロンの分泌が多くなり、浮腫みやすい時期となります。これと同様に、プロゲステロンが多く分泌される妊娠中には、浮腫みが起こりやすいのです。

また、妊娠中は体内を循環する血液量が増加します。これは、出産時の出血に体が備えようとするためです。血液量が増えることによる足などの浮腫みは、ほとんどの妊婦さんが経験する生理的なものといえます。腫れぼったさや不快感がありますが、生理的な浮腫みは健康的な妊婦さんにも起こり得るため、それほど心配はないと考えられています。

病気が原因の場合

妊婦さんの浮腫みのなかには、病気が原因で起こるものもあります。たとえば、「妊娠高血圧症候群」で浮腫みの症状が見られることも珍しくありません自覚症状として頭痛・吐き気・視力低下があったり、急激な体重増加が起こったりしている場合は、医療機関の受診をおすすめします。ほかにも、細菌感染により炎症が起こる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」にも注意が必要です。感染部位が赤く腫れたり、発熱やだるさなど全身に症状が見られたりしたら、病気が原因の浮腫みが疑われるため速やかに担当の医師へご相談ください。

妊娠中の浮腫みの解消方法

妊娠中の浮腫みを予防するために、妊婦さんが心がけたいことをご紹介します。浮腫みが気になり始めたら、水分や塩分の摂り方を改善し、血行促進のために工夫しましょう。

水分をしっかり摂る

妊娠中の体には、通常よりも多くの水分が必要です。目安としては、1日に1.5~2Lの水分を摂りましょう。浮腫みが気になる場合も、水分が不足すると脱水症状になるおそれがあるため、適度な水分補給を行うことが大切です。このとき、糖分が含まれる清涼飲料水を飲むのはできるだけ避けておきます。飲み物を選ぶなら、常温のお水を摂ると良いでしょう。

塩分摂取量に気をつける

塩分を摂りすぎると、体に余計な水分をため込みやすくなります。妊婦さんの場合は浮腫みにつながるだけでなく、「妊娠高血圧症候群」になるおそれがあるためご注意ください。厚生労働省が推奨する成人女性の1日あたりの食塩摂取量は7.0g未満です。日頃の食生活では塩分の摂取量が過剰にならないよう、できるだけ減塩を心がけましょう。

血行を促進する

ぬるめのお湯に入浴し、マッサージする

妊娠中は浮腫みやすいため、入浴時はぬるめのお湯に浸かり、血流を促すと良いでしょう。手に力を入れすぎないよう注意しながら、湯船のなかで足の指やふくらはぎを優しくマッサージします。マッサージによる血行促進は、妊婦さんの浮腫み対策につながるだけでなく、緊張を和らげてリラックスしやすくなるのもメリットです。

足を少し高く上げて寝る

足の浮腫みが気になるときは、寝る姿勢のとき足の位置を少し高く上げる方法もあります。足枕のように高さのあるものを用意して、膝から下の全体が少し高くなるように設置しましょう。こうして足の位置が高くなると、下半身の血液が心臓へ戻りやすくなります。横になって休むときや眠るとき、足の浮腫み対策として取り入れてみてください。

弾性ストッキングを着用する

弾性ストッキングとは、着用時に圧力がかかるように設計された、特殊なストッキングです。着用すると足の血管に圧力がかかります。ふくらはぎの筋肉には、ポンプのように血流を促す仕組みがありますが、弾性ストッキングはこの作用をサポートするのが特徴です。妊婦さんが使用するなら、マタニティ用の体への負担が少ないアイテムをお選びください。

妊娠中の浮腫み対策を始めましょう

一般的には、立ち仕事やデスクワークなど、長時間同じ姿勢でいる方に起こりやすい浮腫み。一方で、妊娠中の浮腫みでお悩みの妊婦さんも、決して少なくありません。

浮腫みは健康的な妊婦さんにも起こり得る症状です。妊娠中は、ホルモンバランスの変化や血液量の増加により、浮腫みが起こりやすい傾向にあります。日常生活に浮腫み対策を取り入れて、少しでも不快感を和らげられるよう工夫してみましょう。

一方で、まれに妊娠中の病気が原因で浮腫みが起こることがあります。日頃の食生活で塩分を過剰摂取すると、浮腫みやすくなるだけでなく、妊娠高血圧症候群になるおそれがあるためご注意ください。塩分は控えめに、水分は適度に補給しましょう。

浮腫み対策には、ぬるめのお湯に浸かったり、足を少し高く上げて寝たり、弾性ストッキングを着用したりする方法もあります。自分でできる対策を取り入れてみてください。

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NIPT平石クリニック

院長紹介
(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
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