妊娠11週のエコー写真の特徴|胎児や妊婦はどのような状態?


妊婦健診では、病院から胎児のエコー写真をもらうことがあります。エコー写真は白黒で、アルファベットや数値が記載されていますが、一体どんな情報が読み取れるのでしょうか。

ここでは、ご自宅で妊娠11週のエコー写真を見るときに知っておきたいポイントや、胎児や妊婦さんの状態についてお伝えします。超音波検査のほかに出生前診断を受ける選択肢があるため、妊婦さんやご家族の考え方に合わせてご検討ください。

妊娠11週のエコー写真と見るときのポイント

妊娠週数が11週に達した胎児のエコー写真を見るときのポイントをご紹介します。妊婦健診のエコー検査を受けるときは注意深く様子を観察し、胎児の成長を見守りましょう。

妊娠11週のエコー写真の特徴

妊娠11週を迎えると、エコー写真に写る胎児の様子が、だいぶ人間らしくなってきます。手足が伸びたり、首が見えたりと、人間の形をしているのを確認できるでしょう。今後は頭だけでなく、体の発達も目立つようになります。また、胎児が反射運動をするようになるのもこの時期です。超音波検査では、胎児が両腕を上げるような姿が見られることもあります。

エコー写真を見るときのポイント

妊婦健診で胎児のエコー写真をもらったら、どんなものが写っているのかご自宅でも確認してみましょう。2D写真の見方や記載された情報の見方をご紹介します。

2Dの場合

エコーには、「2D」「3D」「4D」などの種類があります。「D」は英語の「dimension」を略したもので、「次元」を意味しています。2Dには縦・横の2つの要素、3Dには縦・横・奥行きの3つの要素、4Dには縦・横・奥行き・時間の4つの要素が含まれるのが特徴です。2Dエコーは平面的な静止画、3Dエコーは立体的な静止画、4Dエコーは立体的な動画となります。一般的な妊婦健診では、もっとも主流である2Dエコーが用いられています。

2Dエコー写真の白い部分は、超音波が反射している胎児の骨です。グレーの部分には筋肉・内臓・脂肪などが写っています。黒い部分には超音波が反射しない羊水や血液などがあります。妊婦健診で2Dエコー写真をもらったら、ご自宅で確認してみましょう。

記載されているアルファベットの意味

エコー写真には、アルファベットや数値が記載されています。妊娠の記録を残すうえで大切な情報が含まれているため、それぞれの意味を理解しておきましょう。

  • EDC:分娩予定日のこと。
  • GA(AGE):在胎期間のこと。w(week)とd(day)で表現されます。たとえば、11週1日目なら表記は「11w1d」です。
  • EFW:推定胎児体重のこと。
  • SD:標準偏差のこと。胎児が基準の大きさからどれくらい離れているかを表します。
  • CRL:頭殿長のこと。
  • BPD:頭の最大横径のこと。
  • FL:大腿骨の長さのこと。

記載されているアルファベットの意味がわかれば、妊婦さんやご家族は胎児の発達の経過をより把握しやすくなります。妊婦健診でエコー写真をもらったら、ぜひご確認ください。

妊娠11週の胎児と妊婦の状態

妊娠11週になると、胎児の体には臓器が作られ始め、妊婦さんの体が少しずつ変化します。ここでは、母体と胎児それぞれの状態についてご紹介します。

胎児の状態

妊娠11週は、胎児の頭殿長が50ミリメートルくらいになります。体の基となる部分が作られる器官形成期が終わり、膵臓・肝臓・肺などの内臓ができてくる時期です。腎臓では尿が作られ、羊水のなかへ排出されるようになります。頭の形がはっきりとしてきて、「歯胚」と呼ばれる歯の基が発達するほか、まぶたや唇もできてきます。妊娠8週未満(10週未満とする場合もあります)で「胎芽」と呼ばれていた状態から、以降は「胎児」と呼ばれるようになり、しだいに人間らしい見た目に近づいている状態です。

妊婦の状態

妊娠3カ月と4週を過ぎ、妊婦さんは少しずつ胸が膨らんできます。お腹の膨らみはまだほとんど目立たないものの、下腹部にやや膨らみを感じられる段階です。母体は疲れやすくなったり、おりものの量が増えたりすることがあります。女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が盛んになる影響を受けて、体調にも変化が見られます。妊娠11週でつわりがひどくなったり、食事の嗜好が大きく変わったりする妊婦さんもいるようです。

超音波検査の目的とほかの出生前診断との違い

産科の妊婦健診で一般的に行われることが多い超音波検査ですが、ほかの出生前診断とはどのような違いがあるのでしょうか。出生前診断の種類や特徴をご紹介します。

超音波検査の主な目的

妊婦健診で行われる超音波検査の主な目的は、胎児の経過観察と異常の早期発見です。妊娠週数に応じて赤ちゃんの形態を確認していきます。妊娠初期の超音波検査では、胎児に心拍があるか、妊娠週数に適した心拍数であるかを確認します。また、胎児の頭・首・胸・お腹・手足に形態の異常がないかの確認も必要です。妊娠中期以降になると、胎児が正常に発育しているかどうか、胎児の形態に異常がないかどうかを引き続き確認していきます。羊水量・胎盤の位置・胎児の向きなども超音波検査で確認する事項です。

ほかの出生前診断との違い

超音波検査が胎児の経過観察や異常の早期発見を目的としているのに対して、ほかの出生前診断は胎児に特定の先天異常がないか調べるのを目的としている検査です。ただし、広い意味で捉えるならば、妊婦健診で行われる超音波検査も出生前診断のひとつだと考えられるでしょう。より詳細な超音波検査を受ければ、胎児がダウン症である可能性を調べられます。出生前診断を受けて胎児の状態を知ると、出産に備えられるのがメリットです。

出生前診断には、超音波検査のほかにも多くの種類があります。検査方法は主に「非確定検査」と「確定検査」に分けられ、それぞれ対象疾患や検査方法が異なります。各検査方法の特徴や、メリットとデメリットを理解し、今後の受検にお役立てください。

非確定検査では、胎児に先天異常がある可能性を調べられますが、検査結果の確定はできません。代表的な非確定検査として挙げられるのは、「コンバインド検査」「母体血清マーカー検査(クアトロテスト)」「新型出生前診断(NIPT)」などです。なかでも妊娠10週から受検できるようになるNIPTは、母体への採血のみで実施できるため、胎児の流産や死産のリスクがほとんどありません

確定検査は、胎児に先天異常がある可能性を調べ、診断するための検査です。代表的な確定検査として「羊水検査」や「絨毛(じゅうもう)検査」が挙げられます。確定検査では母体に細い針を刺して、羊水や絨毛を採取します。検査の精度が高く検査結果を確定できるのがメリットですが、まれに胎児の流産や死産のリスクがあるのがデメリットです。上記の理由から、確定検査の前に非確定検査の受検をおすすめする医療機関もあります。

妊婦さんが非確定検査を受検して陰性の判定が出れば、その後は胎児へのリスクがある確定検査を受検しなくて済む場合があります。不要な確定検査をできるだけ減らすために、必要に応じて非確定検査をお選びください。なお、NIPTは非確定検査のなかでも精度の高さが特徴です。コンバインド検査の感度が83%、母体血清マーカー検査が80%であるのに対して、NIPTは99%となっています。非確定検査の精度を重視する際、NIPTの受検をご検討ください。

妊娠11週で出生前診断を受ける選択肢

妊娠11週のエコー検査では、胎児の様子が人間らしくなり、首や手足の発達を確認できるようになります。胎児の内臓ができてきたり、頭の形がはっきりしたりする時期です。また、妊婦さんはまだお腹の膨らみが目立たないものの、胸が膨らんできたり、人によっては体調に変化が見られたりすることも。胎児の経過を確認しつつ安静に過ごしましょう。

妊娠11週に達したら、超音波検査のほかに出生前診断を受ける選択肢があります。なかでも新型出生前診断(NIPT)は妊娠10週から受検可能です。あらかじめ胎児の状態を知ることが妊婦さんやご家族の準備につながるため、出生前診断を活用しましょう。

平石クリニックのNIPTには、妊婦さんの年齢制限がございません。パートナー同伴でなくても受検可能です。検査前後に不安があれば、認定遺伝カウンセラーへの電話相談をご利用ください。相談は無料で、事前予約制となっております。万が一、検査で陽性の判定が出たら、確定検査へ進む際の費用は全額クリニックが負担するため、ご安心ください。

運営者情報
NIPT平石クリニック

院長紹介
(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
いつでも頼りになる医療を、さらに日々進化する医療を常に身近に、皆様にとって、なんでも相談出来るようなクリニックを目指しております。

高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPT(新型出生前診断)の重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。


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