コンバインド検査とは?できる時期や費用、注意点を解説!

コンバインド検査とは?

コンバインド検査の「コンバインド」とは、「組み合わせ」という意味です。
今まで、出生前診断として別々に行われていた超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせることによって、赤ちゃんが特定の先天性疾患を持っている確率が出ます
超音波検査では、赤ちゃんの首の後ろの厚さを見ます
医学的に、首の後ろのむくみはNT(nuchal translucency)とよばれています。
首の後ろが厚く、むくみがある場合には、胎児が21トリソミーなどの染色体疾患を持っている可能性が高くなります。
母体血清マーカー検査では、お母さんの採血を行って、血液中の成分であるPAPP-AやhCGについて調べます
超音波検査の結果と母体血清マーカー検査の血液中濃度、母体年齢、妊娠週数、体重、家族歴などをかけ合わせて、検査の対象となる先天性疾患(染色体疾患)を赤ちゃんが持っている確率を調べます。
超音波のみの検査に比べると、母体血清マーカー検査を組み合わせたコンバインド検査の精度の方が高くなります。

コンバインド検査のできる時期は?

コンバインド検査は、妊娠11週から13週6日までに超音波検査と採血を行います
妊娠初期に検査が行われるので、妊娠初期コンバインド検査とよばれることもあります。

コンバインド検査の費用は?

コンバインド検査の費用は、医療機関によって異なりますが約3-5万円になります。保険は利かないので自費です。
コンバインド検査を受ける前や検査後に、遺伝カウンセリングを受けることを義務付けている医療機関が多いです。
そのため、検査費用以外に遺伝カウンセリングの費用もかかることがあります
費用の詳細を確認したい場合には、事前に医療機関に問い合わせるようにしてください。

コンバインド検査の対象となる病気は?

コンバインド検査では、染色体疾患である21トリソミー(ダウン症候群)と18トリソミー(エドワーズ症候群)を調べることができます先天性疾患は、全妊娠の約3-5%の確率で起きるといわれています。
コンバインド検査の対象となっている21トリソミー、18トリソミーは本来2本である染色体が3本あることによって起きる染色体疾患です。
染色体疾患は、先天性疾患のうちの約25%を占めることがわかっています。
染色体疾患の原因内訳を見ると、21トリソミーは約50%、18トリソミーは約10%となっています。
つまり、コンバインド検査では染色体疾患の多くの割合を占める21トリソミーと18トリソミーを調べることができるということになります。

21トリソミーは、ダウン症候群ともよばれ比較的よく知られている染色体疾患といえるかもしれません。
筋肉に力が入りづらく、特徴的な顔つきになります。
合併症は、人によってさまざまですが心疾患が最も多く約50%といわれています。
他には消化器の異常や目の病気などを合併する可能性があります。

18トリソミーは、お腹の中にいる時から成長の遅れなどが起きることがあります。
心疾患の合併率が約90%と高く、消化管や口唇の異常なども伴う可能性があります。
運動でも知的な面でも強い遅れが出るといわれています。
赤ちゃんが子宮の中で亡くなってしまう頻度も高く、約半数という報告もあります。寿命は、1か月が約50%、1年が約90%です
先天性疾患を持つ赤ちゃんが生まれてくる確率は、お母さんの年齢の上昇と共に上がることがわかっています。

コンバインド検査の注意点は?

出生前診断には、検査結果が陽性の場合に赤ちゃんが疾患を持つことが確定する確定的検査と検査結果が陽性でもそれだけでは判断できない非確定的検査があります。
確定的検査は、羊水検査や絨毛検査になります。コンバインド検査は非確定的検査に含まれるので、必ずしも受ける必要はありませんが、検査結果を確定させるためには絨毛検査や羊水検査が必要です。
コンバインド検査を含めた出生前診断を受ける女性とパートナーに対して、検査の前と後に遺伝カウンセリングを受けるように義務付けている病院も多いです。
遺伝カウンセリングでは、検査の意味や検査方法、陽性だった場合にどのように対応するか、などについて専門的な意見を聞くことができます。
遺伝カウンセリングの後にはパートナーとよく話し合って、検査を受けるべきか、陽性だった場合に追加で検査をするか、などについて考えるようにしましょう。
また、コンバインド検査で陰性だからといって、確率が低いという意味なので先天性疾患(染色体疾患)がないとは言い切れないことも注意すべき点です。

まとめ

コンバインド検査は、妊娠初期コンバインド検査ともよばれ超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせたものです。妊娠初期である11週から13週6日までの時期に調べることができます。ただ、コンバインド検査は出生前診断の中でも非確定的検査なので、陽性だった場合に結果を確定するための絨毛検査や羊水検査を受ける必要があります。

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NIPT平石クリニック

院長紹介
(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
いつでも頼りになる医療を、さらに日々進化する医療を常に身近に、皆様にとって、なんでも相談出来るようなクリニックを目指しております。

高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPT(新型出生前診断)の重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。


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