染色体異常とは?

妊娠後に染色体異常はいつわかる?染色体異常の検査方法や種類についても解説


妊娠後に染色体異常はいつわかるのか知りたいと悩んでいませんか?

この記事では「妊娠後に染色体異常はいつわかるのか」について解説していきます。

結論、NIPT(新型出生前診断)では、妊娠10週0日から染色体異常の検査を行うことができ、検査結果は5~10日後に染色体異常の可能性があるかどうかを知ることができます。
他にも「染色体異常の検査方法」や「染色体異常の種類」についても解説します。ぜひこの記事を参考に、染色体異常について理解を深めてください。

また「胎児ドック」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますので、ぜひ確認してみてください。

妊娠後に染色体異常はいつわかるの?

2人目はそもそも妊娠しやすい?

妊娠後に染色体異常はいつわかるのかについて、NIPTを受けることによって、妊娠10週目から検査を行うことが可能です。超音波検査(エコー検査)でも、染色体異常を検査することができますが、検査精度が低いデメリットが挙げられます。

最近は、検査技術が向上しているため、施設によって多少異なりますが、妊娠10週目より早く染色体異常の可能性があるかどうか検査することができます。
妊娠初期の検査結果で陽性が出た場合でも、確実にお腹の中の赤ちゃんに染色体異常があるとはかぎらないため、あらかじめ注意が必要です。

染色体異常の検査方法

染色体異常の検査方法とは?

染色体異常の検査方法については、主に以下2つに分けられます。

  • 非確定診断
  • 確定診断

それぞれの染色体異常の検査方法について、特徴を踏まえて紹介していきますので、染色体異常の検査を受けようか検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

非確定診断

非確定検査とは、診断が確定できない検査のことを指します。母体から採血や超音波検査を行うため、流産や死産のリスクが無いメリットが挙げられます。

具体的に非確定検査の方法については、以下が挙げられます。

  • コンバインド検査
  • 母体血清マーカー
  • NIPT(新型出生前診断)
  • 超音波検査(エコー検査)

NIPT(新型出生前診断)は、非確定検査の中でもっとも検査精度が高く、検査精度が高いメリットが挙げられます。

コンバインド検査や母体血清マーカーについては、検査精度は低いですが、2~5万円で検査を受けることができるため、気軽に検査を受けることができるメリットが挙げられます。

確定診断

不妊治療を開始する

確定診断とは、診断を確定することができる検査のことを指します。

具体的な確定検査の種類については、以下が挙げられます。

  • 絨毛検査
  • 羊水検査

絨毛検査は、妊娠10~13週目から検査を行うことができ、母体のお腹に針を刺し、胎児由来の絨毛を採取して、染色体や遺伝子の異常を検査します。
羊水検査は、妊娠15週目以降から検査を行うことができ、絨毛検査同様に母体のお腹に針を刺し、胎児を保護する羊水を採取して検査を行います。

どちらの確定診断も死産や流産のリスクが高いため、検査を受ける際には、慎重な判断が必要と言えるでしょう。

染色体異常の種類

両親のどちらかに染色体異常の疾患がある人

染色体異常の種類をあらかじめ把握しておくことで、検査結果が陽性だった場合でも、慌てずに冷静に行動をすることにも繋がります。

具体的な染色体異常の種類については、以下3つが挙げられます。

  • ダウン症(21トリソミー)
  • エドワーズ症候群(18トリソミー)
  • パトウ症候群(13トリソミー)

それぞれの染色体異常について、特徴を踏まえて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

ダウン症(21トリソミー)

項目内容
頻度約1/700人
合併症先天性心疾患(50%)
先天性消化管疾患(10%)
甲状腺疾患、耳鼻科系疾患、眼科系疾患、軽度~中等度の知的障害
平均寿命40代~50代

ダウン症は、21番目の染色体が1本多いことによって、発症する疾患ことです。

以下のような特徴が現れることが多い傾向です。

  • 低身長
  • 発達遅延
  • 手足が短い
  • 顔がすこし大きい
  • つり上がった目

高齢出産になればなるほど、ダウン症が発症しやすくなり、40歳以上になると100人に1人の割合で発生するとされています。

エドワーズ症候群(18トリソミー)

遺伝子量によっては正確な診断ができない

項目内容
頻度約1/3500~8500人(男:女=1:3)
合併症成長障害、重度の発達遅滞、身体的特徴、先天性心疾患、肺高血圧症、呼吸器系合併症、泌尿器系合併症、骨格系合併症、難聴、悪性腫瘍
平均寿命1年生存率:20~30%
長期生存例:10~21歳まで15名(古庄,2010)
主な死亡原因:先天性心疾患、肺高血圧症

エドワーズ症候群は、18番目の染色体が1本多いことによって発症し、顎が小さかったり、後頭部が突出などの身体的な特徴が見られます。低体重出産となる可能性が高く、運動障害や成長障害などが起こりやすいとされています。

また、エドワーズ症候群が発症することによって、約6割が子宮内で亡くなってしまうケースが多く、生存率が非常に低いと言えるでしょう。

パトウ症候群(13トリソミー)

項目内容
頻度約1/5000人
合併症口唇口蓋裂、多指趾症、先天性心疾患、全前脳胞症
平均寿命3~4ヶ月

パトウ症候群は、13番目の染色体が1本多いことによって、発症する疾患のことを指します。症状が一人ひとりに異なりますが、多くは妊娠初期から中期でお腹の中で死亡してしまうケースが多く見られます。

現在の医学では、根本的な治療法はなく、生存率が非常に低い傾向です。しかし、1年以上生存した赤ちゃんのケースもあり、発育や発達はゆっくりですが、言葉を理解することができたりすることが可能です。

染色体異常を持つ確率を下げる方法

知っておくべき「セクシュアル・リプロダクティブ・ライツ」

染色体異常を持つ確率を下げる方法については、主に以下が挙げられます。

  • 20〜30代で妊娠をする
  • 喫煙・飲酒を控える
  • 葉酸を摂取する
  • 偏った栄養補給を避ける

染色体異常は、遺伝的な要素も含まれますが、出産年齢が若かったり、健康的な生活を送ることによって、染色体異常を持つ確率を下げることにも繋がります。

これから妊娠を考えている方は、普段生活の習慣を見直すことが重要と言えるでしょう。

染色体異常について理解を深めよう!

高齢出産をする人

今回は、妊娠後に染色体異常はいつわかるのか知りたいという方向けて、妊娠後に染色体異常がわかる時期や染色体異常の種類を紹介しました。

染色体異常の種類については、主に以下3つが挙げられます。

  • ダウン症(21トリソミー)
  • エドワーズ症候群(18トリソミー)
  • パトウ症候群(13トリソミー)

また、染色体異常を持つ確率を下げるためには、20~30代で出産することや健康的な生活を心がけることが重要です。

今回の記事を参考に、染色体異常について理解を深めてみてください。

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