妊娠による肌荒れを防ぐ処方箋!肌質が変わる原因とは?

コラム

妊娠後、お肌の調子がおかしいと感じたことはありませんか?数年ぶりに吹き出物ができたり、いつもの化粧品が合わなくなったりしたら、それは妊娠特有の肌荒れかもしれません。妊娠中の体にはさまざまな変化が起こりますが、お肌も例外ではないのです。妊娠中の肌荒れと付き合うために、今回は妊娠中のお肌トラブルの原因と対処法をお伝えします。

妊娠すると肌質はどう変わる?

妊娠を機に肌質が変わったと感じる方は多いものです。マタニティライフというと穏やかにあかちゃんを育む優しい時間というイメージがあるかもしれませんが、実は妊婦さんにとっては体の変化に耐える過酷な期間でもあります。肌荒れも妊娠中に起こる変化の一つで、比較的起こりやすいトラブルです。今までお肌に問題のなかった方でもトラブルが起こることが多いため、実際に肌荒れを体験して驚いた方もいるかもしれません。

多くの妊婦さんが経験するのが乾燥肌、敏感肌への変化です。「乾燥はお肌の敵」と言われるように、お肌の乾燥に良いことは何もありません。お肌のかさつきやごわつき、いつも使っている化粧品なのにお肌がヒリヒリするといったトラブルは乾燥による敏感肌の可能性が高いです。また、乾燥は顔のお肌だけでなく全身にも起こります。とくにヒジやヒザ、足のスネ、かかと部分は乾燥しやすく、ケアが必要な部分です。

妊娠後、体の色素が濃くなったと感じることもあります。今まで気にならなった顔のシミが出てくるのも妊娠中に多いといわれる肌質の変化です。できてしまったシミは産後自然に戻る方もいますが、きれいには消えない場合もあるため産後の悩みのタネにもなります。出産の度にシミが増えるという方もいるほどです。また、色素が濃くなるのは鼠径部や脇などの摩擦が起こる部分にも表れ、色素沈着や黒ズミを起こしやすくなります。

妊娠中はニキビも普段よりできやすくなります。ニキビはオイリー肌のトラブルだと思われがちですが、オイリー肌も実は乾燥が原因となっていることがほとんどです。乾燥へのケアが不足すると皮脂の分泌とのバランスが崩れてしまい、皮脂過多の状態となるためニキビや吹き出物ができやすくなります。

妊娠中に肌荒れが起こる原因

妊娠中に乾燥敏感肌になりやすいのは、母体の水分が不足することが大きな要因です。妊娠中はあかちゃんの発育のためにプロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンが水分を蓄え、子宮内を羊水で満たし、血液を妊娠前の1.4倍にまで増やすために使われます。そのため、母体の水分は容赦なくあかちゃん用に持っていかれてしまいます。母体の水分の使用先がまずあかちゃんとなっているため、母体のお肌は乾燥しやすくなっているのです。

プロゲステロンには皮脂の分泌を増加させる働きもあります。顔のお肌だけでなく頭皮にも皮脂が多くなるので、ヘアケアでも肌質の変化を感じる方が多いかもしれません。皮脂の増大はニキビや吹き出物、お肌のテカリやべたつきといったお肌トラブルの原因です。また、乾燥肌のケアが不足すると肌のバランスが崩れ、皮脂を過剰に分泌してしまうという悪循環にもつながります。

つわりなどで偏った食事が続くと、栄養不足となりお肌が荒れてしまいます。とくにビタミンB群の不足や鉄分不足は肌荒れやお肌のくすみの原因です。ほかにもタンパク質や適度な脂質、ビタミンCなどを含めたバランスの良い食事が望ましいのですが、妊娠中は味覚の変化なども重なるため、栄養は偏りがちになります。しかし、栄養不足はお肌のターンオーバーを乱す要因ともなります。

ターンオーバーの乱れはシミの大きな原因となるものです。さらに妊娠中はプロゲステロンの影響でシミの元であるメラニンも活発になっているため、シミの土台ができている状態になります。また、普段私たちは角質の持つバリア機能のおかげで外部刺激から守られているのですが、ターンオーバーが乱れるとお肌が荒やすくなりバリア機能も低下します。お肌のバリアが効かないため乾燥や外部刺激に弱くなり、敏感肌になってしまうのです。

プロゲステロンの栄養や水分をため込む性質から便秘にもなりやすく、腸内環境が悪化し肌荒れや吹き出物を引き起こしやすくなります。妊娠中は思うように運動ができないことも多く、水分も不足しているなど、便秘になる条件が揃っている状態です。そのため便秘は妊娠中に起こりやすいマイナートラブルの代表格となっており、多くの妊婦さんに肌荒れなどのお肌トラブルを引き起こすことにもつながっているのです。

妊娠中の肌荒れを防ぐ方法

さまざまな要因で起こる妊娠中の肌荒れですが、対処法はあります。ひとつずつ確認していきましょう。

乾燥肌対策には、普段よりも保湿をしっかりと行うことが大切です。お風呂上りや洗顔後には化粧水で水分を補給した後、潤いがなくならないうちに乳液でカバーします。特に入浴後は水分が蒸発しやすいため、お風呂からでたらすぐに保湿を行うのが効果的です。

また、妊娠中は敏感肌にもなりやすいため、化粧水などの基礎化粧品を敏感肌用に変更するのもおすすめです。妊娠中のお肌は普段通りのケアでもダメージを受ける可能性がありますので、妊娠がわかった時点でお肌に優しいものに変更するのがよいかもしれません。

皮脂が増えてべたつきが気になる場合は、洗顔をしっかりと行ったあとに保湿をしっかりすることで改善する場合があります。お肌に優しい成分の洗顔料を使い、よく泡立てた泡でやさしくしっかり洗いましょう。べたつきを避けるために乳液での保湿を怠ると、逆にオイリー肌が進行します。水分と油分のバランスがとれるように基本的なお手入れをしっかりと行うことが大切です。

水分不足は体内からも起こっています。こまめな水分補給で体の内部の渇きも改善しましょう。妊娠中の水分補給の目安は一日2リットルと言われています。水分は一度に飲むのではなく、2~3口の白湯をこまめに飲むのがおすすめです。室内の湿度にも気を配り、加湿器などを上手に使ってください。体にもクリームを塗って、全身を乾燥から守りましょう。

つわりなどで栄養バランスが崩れている場合は、無理に食事をすることはありません。食事が思うように取れない時期にはサプリメントなどの栄養補助食品で不足する栄養を補給するようにしましょう。ビタミンB群、ビタミンC、鉄分などを重点的に補給することで、お肌のターンオーバーのサイクルを守ることができます。

シミ対策として、日焼け止めクリームなどでの紫外線対策を一年中行いましょう。妊娠中はメラニンが活発ですので、いつでもシミができる可能性があります。また、関節などの色素沈着には乾燥と摩擦が原因となることが多いため、保湿クリームなどで保護すると乾燥と摩擦2つの要因にアプローチすることができます。シミや色素沈着は一度できるとなかなか薄くならないため、夏の日焼け対策同様の気配りをすることをお勧めします。

便秘には、水分補給と軽い運動が有効です。体を動かすことで血流が良くなり、運動の合間に白湯などの水分を取ることで腸の動きも促進されます。つわりがひどい時期を過ぎたら、ウォーキングやストレッチといった体に負担の少ない運動を取り入れてみましょう。切迫流産などの傾向がある場合は運動が適さない場合もあるので、便秘やむくみについて医師に相談するとよいかもしれません。くれぐれも独断で行わないようにしてくださいね。

まとめ

妊娠中のお肌は普段のお肌よりもトラブルが起こりやすくなっています。乾燥や皮脂、紫外線などの影響を受けるお肌を守るために、基本的なお手入れをしっかり行い、マイナートラブルとうまく付き合うことが大切です。しかし、いろいろな方法を試してもお肌が荒れてしまうことは十分あり得ますので、悩み過ぎずゆったりとした気持ちで過ごして下さいね。