NIPTはどのプランが一番良いのか?

ご相談内容

NIPTを検討していて、どのプランにするかで迷っています。
基本検査(21,18,13番染色体のトリソミー検査)で十分なのか、それともわかることは全部調べておいたほうがよいのかわかりません。

また、性染色体に異常があっても気づかず普通に成長することも多いと聞きました。
将来的に不妊になる可能性までわかってしまうのは怖い気もします。

ご相談をお受けして

多くの受検者様が検査プランで悩まれます。
「わかることは全部調べておいたほうがよいのか」とのご質問ですが、「妊婦様とパートナー様がどこまで知りたいか」によって答えが変わります。

まずはNIPT平石クリニックの3つのプランをわかりやすくご案内いたします。
ご選択のヒントになりましたら幸いです。

1.(A)基本検査について

▶染色体異常には2種類あります。
数的異常(数の異常)」と「構造異常(細かな形の異常)」です。

(A)基本検査では、

21番染色体(21トリソミー / ダウン症候群)

18番染色体(18トリソミー / エドワーズ症候群)

13番染色体(13トリソミー / パトー症候群)

性染色体(クラインフェルター症候群、XYY症候群、XXX症候群、ターナー症候群)

の「数的異常」を検査します。
※(   )内は疾患の名称です。
「構造異常」の検査はおこないません。

▶一般的に染色体異常があると、妊娠12週未満で流産してしまうケースが8割を占めます。
しかし、21,18,13トリソミーにおいては出生に至る可能性があるといわれています。
したがって、どの検査施設でもこの3つのトリソミーを中心に検査します。
(認可施設では、性染色体を除く上記3つのトリソミーに限定したNIPTがおこなわれます。)

▶︎21,18,13トリソミーで、染色体異常全体のおよそ70%を占めます。
つまり、染色体異常のおよそ7割を検査できたら十分とお考えの方は、基本検査でよいでしょう。


発生頻度の高い染色体異常に「トリソミー」があります。
通常2本1組で機能する染色体が、3本になってしまう数的異常です。

もう少し詳しくご説明しましょう。
ヒトは23本の染色体を2セット持っています。

その内訳は、

・1〜22番までの「常染色体

・性別を決めるX、Yいずれかの「性染色体」の2種類です。

これらを父親と母親それぞれから1セットずつもらうので2セットとなります。
つまり、ヒトの染色体は23本×2セット=計46本で成り立っているのです。

例えば21番染色体が3本ですと「21トリソミー」や「Trisomy 21」と呼ばれる、いわゆる「ダウン症候群」を発症します。

トリソミーを含め染色体の「数的異常」は、母体年齢の影響を受けることが知られています。
したがって、母体年齢が高くになるにしたがって、トリソミーのリスクも増します。


性染色体異常は、染色体異常全体のおよそ5%に当たります。
一般的に、性染色体異常があっても自立した生活を送ることができます。
ごく稀に重度の症状が表れるケースもありますが、一生気が付かずに過ごされるケースもあります。

性染色体異常は妊娠の中断に関わる項目ではないと考えられており、認可施設では性染色体の検査自体おこなわれていません。

しかし、性染色体を検査することの意義もあります。
例えば、性染色体異常をもっていることを知らずに大人になった場合です。
いざ子どもがほしいと思ったときに不妊で悩まれるケースがあります。
(不妊症は男性女性どちらでも起こりえます。)
そこからの不妊治療で十分というお考えもありますが、妊娠にはタイムリミットがあります。
母体年齢の上昇に伴って「染色体異常」のリスクが増し、男性の場合は年齢上昇に伴って「遺伝子異常」のリスクが増すといわれています。
不妊治療は精神的にも時間やコストの面でもなかなか大変なものです。

一方、事前に親が性染色体異常を把握していると、成長の過程でホルモン投与※等の対処療法をおこなっていくことができます。
(※ホルモン補充治療ホルモン補充療法とも呼ばれます。)
お子様がご結婚される際には、不妊治療を早期に開始するよう教えて差し上げることもできます。
(従来、性染色体異常があると子どもを授かることは難しいとされてきました。
しかし現在では、生殖補助医療技術や顕微授精の著しい発展に伴い、子どもを授かることができる可能性もあるとされています。)

以上のように、性染色体の検査は妊娠の継続か中断かの判断材料としてではなく、お子様の未来にとって意義のある検査だと考えます。

また、性染色体は性別を決定する染色体ですので、性別がわかります。
受検者様のご希望に沿って、性別通知の有無を選択することが可能です。
(いずれのプランでも可能。性別通知の希望をしてもしなくとも費用は変わりません。)

2.(B)全染色体検査について

続いて、(B)全染色体検査についてです。

(B)全染色体検査では、

1〜22番までの常染色体(1〜22トリソミー)

性染色体(クラインフェルター症候群、XYY症候群、XXX症候群、ターナー症候群)

の、「数的異常」を検査します。
こちらのプランも「構造異常」の検査は含まれません。

▶︎21,18,13番染色体と性染色体において数的異常があった場合、出生の可能性があるとお伝えしました。

 反対にこれら以外の常染色体で数的異常があった場合、ほぼ出生には至りません

 ※「常染色体」……Topic1ご参照

しかし、正常な染色体と異常な染色体の両方が混在している「モザイク型」の場合、ごく稀に出生に繋がるケースもあります。


「21,18,13トリソミー以外は出生の可能性がほぼ無いのであれば、全染色体検査をする意義を感じない」とのお考えがあるかと思います。
ひとつのお考えとしてごもっともです。

では、どのような方に全染色体検査の意義があるのでしょうか。
例えば、流産を繰り返してこられた方です。

染色体に異常があった場合、出生までに至らず流産してしまう可能性が高いとお伝えしました。
受検者様の中には、残念ながらNIPTの結果がお手元に届くまでに流産となってしまうケースもあるでしょう。
そうなった場合、後からNIPTの結果が「陽性」だったと知ることになります。
つまり、流産に至った原因が染色体異常だったとはっきりできる、という利点があります。

流産された方は、その原因が何だったのか、妊娠期間の過ごし方が何か悪かったのか、と何年も自責の念で辛い思いをされるといいます。
大切な赤ちゃんがいなくなってしまう悲しみは計り知れません。
しかし原因がはっきりしていることで、自分のせいではなく赤ちゃんの運命だったのだと、いつか納得し受け入れられる日が来ることも考えられます。

流産されたあとに原因をお調べすることも不可能ではありませんが、お気持ち的に現実的ではないように思います。
したがって、一部の受検者様にとっては全染色体検査の意義があると考えられます。

3.(C)微小欠失検査について

最後に(C)微小欠失(びしょうけっしつ)検査についてご案内します。

(C)微小欠失検査では

1〜22番までの常染色体(1〜22トリソミー)

性染色体(クラインフェルター症候群、XYY症候群、XXX症候群、ターナー症候群)

「数的異常」と「構造異常」、両方を検査するプランです。
言い換えますと、「(A)基本検査、(B)全染色体検査の項目に加えて微小欠失症候群の検査もおこなわれるプラン」です。

▶︎染色体の「構造異常」、つまり微小欠失症候群は母体年齢の影響を受けません

 20代でも40代でも起こる可能性があります。
ただし、発生頻度は「トリソミー」ほど高くなく、ごく稀です。
頻度が低いから自分に起こらない、というわけでもありませんので、判断に悩まれる部分かと思います。

▶︎構造異常(微小欠失)があっても出生の可能性があります

 症状の程度には個人差がありますが、日常生活には第三者の介助が必要である可能性が高いといわれています。

▶︎微小欠失検査のプランでわかる疾患は、

1p36欠失症候群

4p欠失症候群(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群)

5p欠失症候群(猫鳴き症候群)

15q11-q13欠失症候群(プラダー・ウィリ症候群 / アンジェルマン症候群)

22q11.2欠失症候群(ディ・ジョージ症候群)

 で、いずれも国の指定難病に位置付けられています。
主な症状は、難治性のてんかん、重度の知的障害、成長障害、心疾患等です。

▶︎ただし、どのプランにおいてもいえることですが

・実際にどのような症状が出るか?

・症状の程度はどの程度か?

 に関しては個人差が大きく、出生前の段階では予測が立ちません。

 NIPTはあくまで染色体異常があるかどうかの可能性を検査するものです。

▶︎上記のひとつ「22q11.2欠失症候群(ディ・ジョージ症候群)」は、実はダウン症候群(21トリソミー)に続いて2番目に発生頻度が高い疾患ともいわれています。

 近年アメリカでは、21,18,13番トリソミーに加え、複数の微小欠失や22,16番染色体異常に関しての検査もスタンダードになりつつあります。

 つまり、22番染色体の構造異常である「22q11.2欠失症候群(ディ・ジョージ症候群)」の検査は必要であると考えられるようになってきているのです。

〜代表的な染色体異常の発症頻度〜

・「21トリソミー(ダウン症候群)」……700人に1人

・「22q11.2欠失症候群(ディ・ジョージ症候群)」……4,000~5,000人に1人

・「18トリソミー(エドワーズ症候群)」……3,500〜8,500人に1人

・「13トリソミー(パトー症候群)」……5,000~12,000人に1人

▶︎微小欠失検査は、染色体の細かな構造までお調べするため、トリソミー検査とは異なる特殊な機械を用います。
国内で微小欠失検査を正確におこなえる施設は存在しませんので、検査精度の高い海外の専門機関にて検査しております。
検査結果は英語表記ですが、日本語での検査結果説明書を添付いたします。
また、同じ検査結果を見ながら認定遺伝カウンセラーより結果のご説明をさせていただくことも可能です。
(無料電話相談 ご予約:0120-220-944)

4.NIPTにまつわる大切な知識

▶︎先天性疾患をもって生まれる確率は、赤ちゃん全体の3〜5%です。
そのうち、染色体異常による疾患はおよそ25%(およそ4分の1)で、NIPTで検査するのはその部分です。
その他4分の3を含め、全ての先天性疾患をお調べできる検査はありません。

▶︎NIPTは、妊娠10週0日以降であればいつ受検されても結果は同じです。
赤ちゃんの染色体情報は、受精から着床までの細胞分裂の過程ですでに決定しているからです。

▶︎万が一陽性だった時のことを考慮し、妊娠10週0日以降のなるべくお早めの日程でのNIPTを推奨します。
NIPTで陽性だった場合、その後のスケジュールはコチラ

▶︎NIPTは疾患の可能性を判定する「スクリーニング検査」です。
母体血を介しているため、偽陽性(NIPT陽性でも実際には染色体異常が無い)の可能性があります
NIPTで陽性だった場合には、直接的に赤ちゃんの細胞を調べる「確定検査(絨毛検査または羊水検査)」が必要です。
(確定検査の費用は全額負担いたします。)
一方、陰性でしたら、陰性的中率99.9%ですのでそこで検査終了となります。

▶︎赤ちゃんの先天性疾患はエコーでわかることもありますので、引き続き今後の妊婦健診をしっかり受診していくことが大切です。

▶︎NIPTは、妊娠の継続か中断かを判断するためだけの検査ではありません。
出産時に疾患がわかると、場合によっては赤ちゃんだけ別の病院へ救急搬送されることもあります。
NIPT等の出生前検査によって事前に疾患を把握していることで、万全の体制で赤ちゃんを迎え入れることができます。
生まれくる赤ちゃんの最善な環境を検討するためのNIPTでもあるのです。

ご相談をふりかえって

検査プランに関するご相談はよく耳にします。
日常的な検査ではありませんので、わからなくて当然です。

疑問点は全てクリアし、ご納得の上での検査であってほしいと思います。
些細な質問と思われることでも結構ですので、お気軽にお問合せください。

なお、NIPTご予約時に検査プランが未確定でも構いません
受付のお電話にてご案内いたします。
また、検査プランのご変更は検査前日まで可能ですのでどうぞご安心ください。


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