NIPT陽性。赤ちゃんに障害があるということ?

妊婦様からのご相談

NIPTの結果、陽性の項目がありました。
お腹の赤ちゃんに障害があるということでしょうか?

ご相談をお受けして

陽性という結果に大変驚かれたことと思います。心中お察しいたします。
お腹の赤ちゃんですが、現時点で染色体異常による障害があるとはいえません。

「陽性」という結果の解釈のしかた

NIPT(新型出生前検査)は「非確定検査」です。
NIPTの結果が陽性ということは、胎児が染色体異常をもっている「可能性が高い」ということです。
現段階では「偽陽性」(検査で陽性と判定されても、真の陽性ではないこと)の可能性もあり、陽性であるとは言い切れません。
次の段階として確定検査を受けることが大切です。

偽陽性は本当にあるのか?

染色体異常で最も頻度の高い3大トリソミーをみてみましょう。
⚫︎21トリソミー(ダウン症候群)
 偽陽性数23 / 陽性者数700
 偽陽性の発生率 3.2%
⚫︎18トリソミー(エドワーズ症候群)
 偽陽性数35 / 陽性者数366
 偽陽性の発生率9.6%
⚫︎13トリソミー(パトー症候群)
 偽陽性数46 / 陽性者数114
偽陽性の発生率40.4%
全検査会社検査データ結果 65,265例中の集計(2018年9月まで実施分)NIPTコンソーシアムより

このように、NIPTで陽性の結果が出ても実際には陰性(=偽陽性ということがあります。
確定検査によって確定診断を得なければ、本当に陽性かどうかの判断はできません。

確定検査とは?

「確定検査」とは診断を確定するための検査です。(=確定診断
具体的には「羊水検査」や「絨毛(じゅうもう)検査」が確定検査に当たります。

いずれの検査もわずかにリスクがあるとされており、まずはリスクのないNIPTを受検され、陽性だった場合にのみ確定検査を受検するという流れが一般的です。

なお、確定検査を取り扱う施設は多くなく、予約や受検は希望してすぐにできるわけではありません。
検査から結果が出るまでにも日数を要します。
したがって、できる限りお早めに検査施設を検討しご予約されることを推奨します。

確定検査も陽性だった場合のことを想定して段取りしておく

「NIPT」(非確定検査)の陽性を経て、「羊水検査」または「絨毛検査」(確定検査)も陽性だった場合には、該当項目の陽性が確定します。
つまり、お腹の赤ちゃんが染色体異常による疾患をもつということです。
結果を受けとめるだけでも大変なことですが、タイムリミットがあるなかで、ご妊娠の継続か中断かという、難しい選択を迫られることになります。

もし妊娠中断の可能性がある場合、確定検査を経ても中絶手術に間に合うかどうかを検討しておくことが重要です。
確定検査の受検や結果を待つ間に、しばしば中絶が可能な期間を過ぎてしまうケースがあるためです。
⚫︎NIPT(新型出生前検査)……妊娠10週0日〜(結果通知まで6〜12日)

  ↓ 陽性     

⚫︎絨毛検査……妊娠10〜14週
 (結果通知までおよそ2、3日〜2週間 ※解析法により異なる)

  or
⚫︎羊水検査……妊娠15〜18週
 (結果通知まで1〜4週間 ※解析法により異なる)

  ↓ 陽性

⚫︎人工妊娠中絶……妊娠21週6日まで
  or
⚫︎ご出産

上記とご自身のスケジュールを照らし合わせ、具体的な日程を把握されておくことを推奨します。
その上で、ご自身の状況に合った確定検査をお早めにご検討されるとよいでしょう。

まとめ

以上をまとめますと以下の通りです。
・「NIPT」の結果だけで陽性と確定できるわけではない
・偽陽性の可能性もあるため、確定検査によって確かめることが大切
・確定検査とは「羊水検査」または「絨毛検査」を指す
・タイムリミットがあるため、それぞれの日程を把握し、早めに確定検査を受検することが重要
羊水検査と絨毛検査の違いにつきましては
 『NIPT陽性。「羊水検査」「絨毛検査」どちらを選べばよいのか
をご覧ください。 


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