NIPTは2回受けたほうが良い? 〜いつ、何回受けるのがベスト?〜

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妊婦様からのご相談

妊娠6週目からNIPTを2回受けられるプランを検討中です。
NIPTは1回目と2回目で何か変わるのですか?1回だけでは駄目ですか?
いつ何回受けるのがベストか教えてください。

ご相談をお受けして

2種類の受検パターン

NIPTの受検パターンとして次の2種類が挙げられます。

 A.1回受検(妊娠9週以降の日程)

 B.2回受検(妊娠6週以降の日程+9週以降の日程)

妊娠9週以降に1回だけ受けるか、妊娠6週と9週以降とで計2回受けるか、どちらを選択されても構いません。
大切なのは、妊娠9週以降での検査を含んでいるということです。

2回受検における1回目の受検は、あくまでご参考とお考えください。妊娠9週以降の受検をもってNIPTの判定結果と捉えられます。
なお妊娠9週以降の結果は一定のため、9週以降に複数回受検いただく必要はありません。

※この2回受検を平石クリニックでは『早期検査』とお呼びしています。1回受検と同じ費用で2回受検が可能です。

妊娠9週未満とそれ以降のNIPT、何がちがう?

妊娠9週未満とそれ以降のNIPTでは、いったい何が異なるのでしょうか。
それは、お母さんの血液に含まれる胎児DNA量の割合です。
NIPTはお母さんの血液中に浮遊する赤ちゃん由来の成分を調べる検査ですから、胎児DNA量の割合が重要な意味を持ちます。

胎児DNA量は妊娠週数を重ねるにつれて量を増やし、妊娠6週目で検出できるようになります。妊娠9週目になると、ようやくNIPTに十分必要な胎児DNA量の割合(10%程度)となるのです

妊娠6週目でNIPTを受けても大丈夫?

技術の飛躍的な進歩にともない、胎児DNA量の割合が4%程でもNIPTが可能になりました。その割合に該当するのが妊娠6-7週目というわけです。
とはいえ早期検査が開始されてから日はまだ浅く、受検者のデータが十分とは言い切れません。
すなわち、前述のとおり妊娠9週以降のNIPTとセットで捉えていただくことが大切です。

結果が異なった場合には?

妊娠9週未満とそれ以降との計2回おこなったNIPTで、判定が異なったという例はごく稀です。

万が一そのような場合には、2回目である妊娠9週以降の結果がNIPTの結果だとご理解ください。

では妊娠9週以降に受けた2回目のNIPTが「陽性」だった場合、赤ちゃんの染色体異常は確定なのかといいますと、実はそうとも限りません
(陽性だった場合の的中率は年齢や検査項目により約50%〜90%の開きがあります。)
その理由は、NIPTが検査の安全性を第一とした「スクリーニング検査」だからです。
確かな診断を得るには「羊水検査」(もしくは「絨毛検査」)を受ける必要があります

NIPTにて陽性、羊水検査では陰性、という例は少なくありません。その場合、該当の染色体異常は無し、と診断されます。
つまりNIPTの結果に関係なく、羊水検査の結果が最終的な結論というわけです。

それでも妊婦の皆様が最初から羊水検査をされない理由は、安全を最重要視しているからに他なりません。

いつ何回受けるのがベスト?

お腹に赤ちゃんを抱えてのご移動は心身ともに負担が大きいものです。
そのような点からもNIPTは妊娠9週目以降に1回で十分であり、無理に妊娠早期から受検する必要はありません。

とはいえ、個々に色々なご事情があるものです。少しでも早く判定結果を知りたい、という妊婦様には早期検査がわずかな安心材料になるかもしれません。

なお、妊娠9週以降にNIPTを1回ご予定の妊婦様が、早期から2回受けるべきかと心配される必要はありません。1回で大丈夫とお考えでしたらそちらで十分ですのでご安心ください。

おわりに

平石クリニックでは、受検前のご質問はもちろんのこと受検後のフォローも承っております。
ご希望の受検者様には、同じ検査結果の画面を見ながらのご案内が可能です。
例えば「検査に十分な胎児DNA量があったのか」や「この項目はどう理解すべきか」等をひとつひとつ紐解いて参ります。
認定遺伝カウンセラーとの無料電話相談をぜひご活用ください。

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運営者情報

NIPT平石クリニック

院長紹介

(ヒライシ タカヒサ)


専門は内科、消化器科、スポーツ医学。
いつでも頼りになる医療を、さらに日々進化する医療を常に身近に、皆様にとって、なんでも相談出来るようなクリニックを目指しております。

高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPTの重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。


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